水曜日, 7月 09, 2008

世渡り力


  • 人生は勉強より「世渡り力」だ!(岡野雅行)を読んだ。
  • 著者は「痛くない注射針」を作った著名な中小企業の社長。こういうこ気味のよいしゃべり口調は好きである。本田宗一郎なんかと相通じるところがある。世の中のことは全部「玉の井」で教わった(玉の井は遊郭)なんていうのも、似たことを言っている。
  • いろいろ面白かったが、印象に残ったのは、「自己演出で評価を上げろ」との言葉。
  • 生きてる間に旨いものを食いたいと思ってる。いい洋服も着たいし、誰ものれないような車にだって乗りたいんだ。芸術家を代表に、死んでから評価される人が多いが、そんなのはまっぴら。
  • ここまで言われるとすっきりする。正直だ。そして踏み込んで、こうも言う。「頑張ったらそれを評価してもらうために何だってするべきなんだ」「人脈でも、コネでも、自分が持ってる芸でも、何でも使えばいい。何でも使って自分をアピールするんだよ」「どうやったら一番アピールできるかを探すんだ」
  • この辺りが類書と違うところと思う。実力もない奴が無理やり自慢をするのとは違う。こういう言い方にあまり触れたことがなかったので、なかなかピンとこなかったが、言われてみると、そうかもしれない。何度も強調されて、始めて大事だと気がついたように思う。土光さんの「めざし」もそうだ。岡野さんは「ほかがそっぽを向く、安くて誰もやらない仕事ばかりやった」そうだ。これは事情はあるが、アピールになったことも間違いないと言う。ほかがやらない仕事を受けてきちんと仕事をこなしてれば、評判が伝わる。
  • 本当に自分の存在意義を信じていたら、演出することも必要なんだ。

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