土曜日, 9月 27, 2008

週末はじっくりと

  • 今週は、新しい仕事が本格的に動き出し、そのため、あたふたと過ぎてしまった。次から次から消化しなければならないことが出てきて、それをこなさないうちに、次のノルマが発生するといった感じ。
  • 最初はどんどんやるだけやるという形で行かざるを得ないが、ひととおり落ち着いたら流れを整理し、次に必要なことを予測しつつなるべく前もって対策を考えておかなければならない。
  • 今週は、アイデアマラソンもここ数日書き留めていないから、この週末で集中的に書きつつ、思い浮かんでいたこと等も思い出して書いておきたい。
  • 21世紀の国富論」(原丈人)で、これは重要だと思ったところ、
手段と目的の取り違えが、現在の資本主義における最大の欠点:著者(原丈人氏)のベンチャーキャピタリストとしての最初の投資を失敗した理由は、何をやりたいのかという意思、何が一番重要と考えるかという理念を忘れていたことにあるという。どうやれば売れるかといった方法論や財務状況、マーケットの成長率などの数字ばかりを見て、理論や教科書に忠実なだけの投資をしたために、失敗した。と述べている。
手段と目的の転換が起きる大きな原因がものごとの数値化だという。ROEをはじめとする数字による経営指標が目的化し、これによって、アメリカのベンチャーキャピタルが、ただの金融業に成り果ててしまった。---国の発展をGDPで測ることが一般的だが、それは今、他に方法がないというだけに過ぎない。人間が幸せになるということが一番の目的で、お金持ちになることやGDPを上げることは幸せになるための手段でしかない。
  • ここで著者のいうことは、いわばあたりまえのことで、例えば、バブル前に日本人に言えば「当たり前のことを何を勿体をつけて言っているのだ」等と受け取られていたかもしれない。ところが今では「おっしゃることはよくわかるが、やっぱりお金、数字だよ」とか、「幸せという漠然とした目標では、頑張る方向がわからない、数字に落とさないと」等という議論になってしまうことが多いのではないか。
  • アメリカで行き詰まりを見せている考え方、手法に対する違和感が持たれ始めた今、「こんな社会がいい」という理想をもう一度考え直す必要があるのは、間違いない。そこで著者の考え方、「新しい産業分野では社長と社員のあいだにあまり差のないフラットな組織をもつネットワーク型の中小企業が主流となる」、「1台のクライアントサーバ型のネットワークから、すべてのクライアントが耳や口だけでなく考える頭脳をもつピア・トゥ・ピア方ネットワークへ移行する」等がこれからの社会のあり方を考える重要な手がかりとなると思った。


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