金曜日, 2月 08, 2008

飛行機の窓からみた景色

  • 伊丹から飛び立って、左回りに上がっていく。右の窓側の座席だと地上の景色は見えにくく空が見える。180度くらい回ると旋回の角度が少なくなり機体の傾きも少なくなってようやく景色が見えるようになり遠く六甲アイランドや神戸のポートアイランドが見える。さらに左に回っていくと大阪港が見えるが、晴れた日でもその頃の高度に達すると真横に雲の層が見える。
  • 今日はその雲の層がきれいな平面(地球に平行だから大きな球面というべきか)になっていた。丁度水面に浮かんでいるように。機長のアナウンスでは「気流の状態がよく揺れることはないと思われる」とのことだったので、恐らく温度がそのあたりで違っていてきれいな層を作っていたのではないかと思われた。不思議な景色の中を進む飛行機の中で思わず見とれていたが、通り過ぎてから写真を撮っておくのだったと思った。
  • 飛行機の中で「脳を活かす勉強法」(茂木健一郎)を読む。全体によかったが、特に「変人を奨励する文化」というところが面白かった。
  • この本では、少し負荷のかかるような課題を自分に課し、それをやり遂げたときにドーパミンが放出され気分がよくなる。そのような強化学習を成立させ、それを爆走させ能力を開花させることがよい勉強法であると脳科学から説明している。イギリスは学問の世界では突出した成果を挙げている。ノーベル賞受賞者をたくさん出している国だが、茂木さんが留学したトリニティカレッジで触れた文化としてこの「変人を奨励する文化」がでてくる。それはこういうことである。
  • 強化学習が成立した行動が暴走して、どんどんと人と違う方向へ発展してしまう。それが変人である。ケンブリッジでは格好がよくてはダメ。ぱりっとしたスーツを着て歩いている人は、「あいつはどうせ普通の人だろう」とバカにされる。逆に穴が開いたセーターを着ている人がぼろぼろの自転車に乗って、カレッジの中をキーコキーコと走っていたりすると、みんなが「ああ、あの人はきっと偉い学者に違いない」と敬仰のまなざしを送る。
  • 敬仰とは茂木さんもすごい言葉を使うなあ、と思ったがこういう表現に実体験の重みがあるように思う。茂木さんがいうには、そういう変人を許容する文化、自分の好きなことをとことん追求することを許す文化が重要で日本人にとって参考になるとしている。さらに、そういう変人をスポイルするのではなく、変な人達を集めてコミュニティを形成し知として消化させる仕組みを作り上げた。そこまでいく発想が卓越していたとしている。
  • このような文化は大学(私の体験として京都大学では)には確かにあったと思う。しかし、大阪ではどうだろう。大阪の町では、阪大では、--。これについてはちょっと阪大の人に直接聞いてみたい。

0 件のコメント: