土曜日, 3月 31, 2007

スティーブジョブズにアイデアを認めさせるには

スティーブジョブズにアイデアを認めさせるには次のようにすればいいという話がある。
  • まずジョブズにアイデアを話す -すると「いいなあ」と思っても、その場では必ず「ダメだ」とけなしてその場を去る。
  • 数週間後を待つ -それば本当に優れたアイデアであれば、数週間後、ジョブズはみんなもとにやってきて、他人のアイデアを自分が考え出したかのように平然と「すごいことを思いついたぞ」と言って話し出す。
  • こうして数週間前にはダメだったはずのアイデアは、ジョブズのものとなっている。もともとの発案者は、彼に命じられてアイデアの実現にとりかかることになる。
  • もともとだれが考えたかなんてジョブズには関係なく、「そのアイデアのよさに気づいたのは自分なんだ」「それを現実のものにできるのは自分だけなんだから」というわけだそうだ。
    
この話を聞いて、まずは 
「アイデアの発案者を大事にすることが重要である。アイデアを盗むのはけしからん」と思った。しかし、もう少しよく考えてみると次のようにいろいろ考えることもできることに気がついた。
  1. 「アイデアが意味を持つ、実際に世の中で役に立つまでの形となるのは何時であろうか」
  2. まず、「ちょっとしたアイデアからの飛躍が必要」 -ちょっとしたアイデアは、多くの人が思いつく。大きな発明も「そういうことは考えたことがある」と多くの人が思うようなアイデアから 成り立っている。それを役に立つ製品に結びつけるためには、○いくつかアイデアを組み合わるとか、シチュエーションを変えるとかいうようにアイデアとして成熟させること。
  3. さらに、「役に立つ製品をつくれるようにすること」 -システムを考案すること(会社、PJチーム、必要な専門性を明らかにする)。システムを作るため多数の人の協力を得ることができるようにすること(説明する、説得する、出来上がりの形を見せる等‥
  4. 多くの人が思いつく「ちょっとしたアイデア」と「世の中で役に立つまでの形にした人」とを区別することは実際には難しい。
ジョブズは、役に立つブレイクするアイデアを嗅ぎ分ける才能が優れ、かつ役に立つ形を作る自信が強いのであろう。ジョブズは人にアイデアを出すことを鼓舞する力はあるのだろうが、アイデアを出した(と思っている人)には冷淡であるというのが実際であるように見える。それは、製品にするまでの大きな峡谷を何度も渡ってきた彼には、人が話しているアイデアは「まだまだ役にたつ形ではない」と見えてしまうからということではないか。それが「スティーブジョブズ 神の交渉術」を読んでいる途中の感想である。

  • ご飯、サーモン刺身、島らっきょ(生)、揚げと茄子の煮物、納豆

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