- さいきん、コンプライアンスについて時々考える。
- コンプライアンスというのは、「服従」というニュアンスがあり、アメリカ人は日常の言葉としては使わない。アメリカ人がグローバルスタンダードという考え方を広め、それに従わせようという考えが含まれた言葉で、日本人はそれを有難がってはいけない
- というのは日下公人氏の著作にあった言葉を自分なりに思い出して書いたものだ。
- 桐蔭横浜大学法科大学院教授、コンプライアンス研究センター長の郷原氏は、最近言われる「法令遵守」が経済に与えている悪影響について、以下のように書いている。
- 法令遵守という意味のコンプライアンスが経済に与える悪影響は、2つの面に整理することができる。1つは、経済社会の実態と乖離した法令の「遵守」が経済 活動の停滞を招くということ、もう1つは、「法令遵守」という意味のコンプライアンスを企業経営と切り離して「単なるコスト」と捉える考え方が、個々の企 業の活動自体に対してマイナスの影響を与えるということだ。
- 郷原氏は、コンプライアンスを社会的要請に適応することと定義し、社会の実態と乖離した法令を守ろうとすることによって悪影響が出ているとしている。日本では、法律というのは日常使うモノではなく、普段は習慣や常識で動いている。法律は、社会から外れた(常識や習慣から外れた)人を裁くために使う特別なものとの認識がある社会である、という風に言っている。
- いずれにせよ、コンプライアンスという考え方が日本ではどうもしっくりいっていない。この外来語を念仏のように唱えるのではなく、「社会的要請に適応する」でも、「日本の常識に立ち返って問い直す」でもいいから、もっと、まともに考えなければならない。
木曜日, 6月 26, 2008
コンプライアンス
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