火曜日, 6月 17, 2008

印象に残った「言われた仕事はやるな」の内容

  • 昨日の続きを書く。今日「言われた仕事はやるな」の後半を読み終えた。
  • せっかく手に入れた成長企業のマネージャー職を袖にして、自ら会社を起こした彼女(石黒不二代氏)がそのような決断を下した背景が縷々書いてある。その中で、印象に残ったことを2,3書きとめておく。
  • 「言われた仕事はやるな」:本の題名になっている言葉である。言われた仕事に対して「やりたくない」とワガママを通せというのではなくて、自分で「やりたい」と言うのか、会社にいわれてしまうという違い。たとえ完璧なデキであったとしても、言われたことばかりやっているのでは、モチベーションが続かない。これは、その通りであるが、こんな風に言われるとドキッとする。この言葉の受け取り方で、その人が使えるかどうかわかるということかもしれない。
  • 「シリコンバレーの失敗を許す文化」:よく指摘されることではあるが、著者がスタンフォード大学ビジネススクールの「ハイテククラブ」で聴いたベンチャー企業の経営者達のスピーチが印象に残る。リンカーンの挫折、失敗の連続の話等、是非そのプレゼンを聴いてみたいと思った。また子供のサッカー大会で、目の前においしいボールが来た男の子がそれっとばかりにシュートをうったら、何と空振りしてしまった時のこと。著者は思わず笑ってしまったのだが、アメリカのお父さんお母さん達は皆で「グッド トライ!」。失敗をけっしてけなさない。失敗したほうが良い経験になるのだ、まずやってみろ。こんな話が一番はっきりわかる。
  • 「アメリカ流は人より組織。だが、日本人にあったやり方をしよう」:著者はアメリカは中央集権の強い組織とフレームワークが特徴であるとしている。アメリカ社会は、質の高い人、低い人、多様なバックグラウンドを持った人の集まりだから、実は人に合わせて組織を作ったりせず、組織に人を当てはめる。枠に入れてしまう。ところが、日本ではこんな組織優先は通用しない。日本人は組織の合理性は理解しない。組織改正は納得感のあるルールの中で行われなければならない。―この主張はまったくその通り。著者はアメリカ流を押し通す人ではない。そして日本の会社への提言は、
  • 「日本には2種類の人間がいる。自ら仕事を見つけてくる人と、指示されるのを好む人。前者には権限を与えよう」:100%にするために口を出すよりも、任せて失敗して自分で学ぶ方がいい。これも大賛成。失敗しなきゃわからんですよ。

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