何日か過ぎてしまったが、鹿島vsレアル・マドリード戦について。
この試合は流れをみていて、鹿島が勝つと思った。柴崎の連続ゴールで逆転し、追いつかれてもディフェンスは崩れていなかった。昌子は準決勝でのパーフォーマンスが印象に残っているが、決勝でも90分の間はロナウドを抑え、ロナウドのさえない表情が見られた。セルヒオ・ラモスが金崎を倒したプレーはイエローだっと思う。審判は胸ポケットに手を入れるしぐさを見せたときは、2枚目イエローで退場と思ったが、審判はカードを出さなかった。これは、1枚目厳しめにとったから控えたか、レアルの試合結果に重大な影響を与えるのに躊躇したかわからないが、いろいろ考えたのだろう。延長になって、ロナウドが2点決めたのは、実力の証明というか文句なしだった。
鹿島は、浦和とのJリーグチャンピオンシップから、チームとしての調子が乗ってきたのだろう。無理に追いかけ回さず粘り強い守備は特に素晴らしい。トヨタカップの準決勝の試合は見事だった。そして、決勝の90分も。鹿島は、Jリーグのチームも、最高のコンディション、パーフォーマンスをすれば、36連勝中のレアルと互角の試合ができることを示した。この試合を見て、鹿島がJリーグに参加するころの試合を思い出した。鹿島スタジアムのこけら落とし、フルミネンセとの試合は直接みたので印象深い。Jリーグが始まるまで、日本のチームは、ヨーロッパ、南米の1流クラブチームと格が違うと思っていたが、この試合で鹿島は勝ち(点はアルシンド、ジーコの活躍のおかげではあったが)、その後のヨーロッパ遠征でも、鹿島は1流チームと互角の試合を見せた。ジーコはいつでも本気だったし、どんな相手でも(世界1のチームでも、草サッカーのチームでも)勝ちを目指していた。日本の選手が、相手を追い回し、1対1でもボールを奪うところを見て、気持ちの持ち方で変わったのだと思った。それが、今回も続いていた。改めて気づいたのは、鹿島の選手に失礼だったと思った。彼らはずっとそんな風に思っていただろうから。
水曜日, 12月 21, 2016
木曜日, 10月 27, 2016
東大寺、2月堂
野菜バイキングはおいしそうで、小さな皿 は、山盛りに |
- この前の日曜日(24日)、奈良に行ってきた。
- 大阪から奈良へは近鉄が便利と、これまで奈良にいく時はいつも近鉄だったので、今回JRを使ってみた。大阪駅から快速で直通なので便利。帰りに近鉄に乗ったのと比べると、生駒を通る近鉄のほうが距離的には少し近く、JRのほうが少し遠回りしている感じがしたが、大阪から難波まで地下鉄にのり、乗り換えすることを考えると時間的には大差はないと思う。
- 奈良駅に着いたのが昼だったので、改札口のすぐ近くにあったレストラン「古都華」に入った。ランチには野菜バイキング(1回のみ、おかわりなし)がついて来てそれ
コスパがいいと思う。朝食もよさそうだ。 - 大仏殿と2月堂を回っただけで、4時半を回っていた。時間があれば法隆寺もなどと思っていたが、急がないと難しそうだ。妻と娘に大仏さんや賓頭盧尊者(大仏殿の外側におられる赤い頭巾をかぶっている像)なんかを説明したり、娘が柱の穴くぐりをしたりしていたらどうしても時間がかかる。
- 2月堂から奈良の町を見れたのはよかった。2月堂、3月堂は、修学旅行の学生がたくさん来ていた。それぞれにおそろいの上着を着たガイドさんがついて説明していた。ガイドさんは、初老の男性が多かったが、地元のボランティアの人だろうか?横で聞いていると、定型の案内に、ユニークなそれぞれの解説を加えていて楽しめそうだ。
- 奈良にはたくさんの見どころがあるが、いくつか回るだけでもかなり時間が要りそうだ。
月曜日, 10月 03, 2016
小池百合子氏はワールドビジネスサテライトの初代キャスター
- カンブリア宮殿は面白いのでみている。夜その時間にテレビをみていないことも多いので録画でみている。先週の番組をさっき見たのだが、いつもの企業の話ではなく小池百合子氏の話だった。
- 小池百合子氏はこの番組の初代キャスターに抜擢され、日本新党の細川護熙氏にインタビューしたすぐあと、細川氏から要請を受け参議院議員に立候補し政界に入った。その後、主に政党が消滅する度に、新しい政党で活躍し、「皆が気付いているが誰もやっていなかったこと」、アラビア語通訳、日本新党入り、クールビズの提唱、都知事選出馬等々、自らファーストペンギンだと語っていた。ブルーオーシャンを目指して、レッドオーシャンと化した場所は去り、あらたなブルーオーシャンを目指すのだという姿勢は一貫しているから、この番組に一致しているとはいえるのかもしれない。ただ、この番組では異色の内容であることは変わりない。この観点で期待する政治家であることは間違いなく、このようなまとめ方でいいのではないか。
- テレビ東京の報道番組、ワールドビジネスサテライト。朝のモーニングサテライトはみているが、この番組は見ていないのだが、確か今のキャスターは、もやもやサマーズから大抜擢された大江真理子氏がキャスターのはず。大江氏は、マネックス証券の社長さんと結婚したが、その後また、大きな転身はないのだろうか。野次馬的な見方で失礼。
木曜日, 6月 30, 2016
サッカー、U23日本代表対U23南アフリカ代表
- オリンピック代表の日本での最終戦をテレビ観戦した。
- 試合が始まったら、南アフリカ代表は個人技もうまいし、組み立てもうまい。これはなかなか大変な試合になるだろうと思っていたら、アンラッキーなハンドをとられてPK。これを決められて0-1のスタートだった。
- このあたりまでは、苦しい試合で誰が、打開できるか。持ち味を発揮できないで終わる選手もでるのではないかと心配ばかりの展開だった。
- ところが、その後から4得点。中島、矢島、中島、浅野と決めた。どれも気持ちのいい得点だった。結局、南アフリカは決定的なチャンスはあまりなかったように思う。ただ、長距離の移動で疲れがあっただろうことや、日本の最初の得点がもっと遅くて、流れが南アフリカに向いていたら、どういう展開になったかわからない。4-1は本大会で対戦したら、参考にならないだろう。リオの本番でどれぐらいやれるのだろう。期待はあるが、強い相手に今日のような持ち味を出せるか。まだまだ進歩の過程のチームだと思う。
- 今回の結果は、素晴らしかったので、18人への絞り込みは大変だろう。
- 得点はなかったが、けがから復帰した室谷は安定していたし、信頼感があった。私の中では彼は丸印。後のメンバーも試合に多く出ていた選手が選ばれるのだろう。あまりはっきりとわからない。発表を楽しみに待とう。
月曜日, 6月 13, 2016
藤山直美と香川照之のインタビュー
- NHK Eテレでやっていた藤山直美と香川照之の対談を見た。
- 見るたびお父さんの藤山寛美を思い出させる藤山直美と、俳優としても歌舞伎役者としても、スポーツ芸能評論家としても濃い表現を味わわせてくれる香川照之が芝居論を戦わせたもので、初めから引き込まれた。
- 2人とも、親からもらった遺伝や環境、そして成り行きで、役者となったのだろうが、四六時中芝居のことを考えていることが、2人の演技を丁寧に挟んで伝わるように構成されていた。藤山直美が今一番対談したいのはこの人と指名したそうだが、初めから2人の波長が完全に合っていて、やりとりの密度が濃い。共演した時に感じたこと、ちょっと普通とは違うやり方に、誰もやらない特徴を見出してその意味を確認したり、対談そのものにも、絶妙の間があり、視線を捉える動作が入ったりとか、ここちよい芸にもなっている。
- 残っているのは、香川照之が「自分は準備を完全にやらないと怖くて仕方がなくて、てってき的にやるし、それは苦にならない」と言ったのを受けて、藤山直美が反応したことだった。
- 「鍛錬、訓練を普通にやれる人が好き。鍛錬訓練は努力ではなくて、役者の場合、箸の上げ下ろしと一緒で普通の事」とまったく同意した。藤山直美はさらに、「すごい頑張っているんやと言う風に考えると、私が私に恩着せがましくなる。恩着せがましくなると、お客さんが拒絶しはる。よく直美さんは何でもできるんですね、と言われるが、何でもできる人なんているわけない。鍛錬訓練を見せる必要はない。でも鍛錬訓練をしっかりやることが、これからものすごい重要となってくる。」と言葉を尽くして言い足していた。まるで新人に向かって言っているような言葉だが、これだけ役者に打ち込んで、技術、気構えが最もできている人の前で言っていることがすごいと思った。「他人に何か伝えたいことを伝えるためのパーフォーマンスはこういうものなのなんやで、知っときや」、と叱られたような気がした。
月曜日, 5月 16, 2016
谷中にある外国人向け観光案内施設、YANESEN
- 谷中に外国人向け文化体験・観光案内施設のYANESENという小さなツーリストセンターがある。割とたくさんの種類の文化体験プログラムが準備されている。できて5年になり、海外から直接申し込む人も増えてきたそうだ。
- 通訳案内士の資格もとったことだし、時々文化体験プログラムの一部をお手伝いを始めた。
- 海外からの旅行者が、興味深くプログラムに取り組むところに出会えるのもなかなか興味深い経験だ。旅行ツアーなどに参加している旅行者を連れてくるガイドさんとか、文化体験の先生だとか、私と同じようにYANESENの活動に関わっている通訳などの方等、多様な人に合えるのもなかなか面白い。
- 谷中、根津、千駄木というのは、お寺、神社、武士や職人等が、近い場所でそれぞれ自分達の文化をもって暮らしていた町で、漱石などの文豪も住んでいたし、今では食べ物の店が列の長さを競っている。どんなものがあるのか、探りながら面白いことがあったら、書いてみようと思う。
水曜日, 3月 30, 2016
サッカー日本代表 シリア戦
- 終わってみれば5-0の完勝であったが、ずいぶん苦しい試合だった。この試合では、香川がやっと日本代表で本領を発揮し始めるきっかけとなる試合だったのではないだろうか。最後の点を除いて、最初の得点から4点目まですべて香川が絡んでいた。これまで、代表戦になると完全燃焼できない状況だったから、このきっかけは大きい。
- 前半から、いいチャンスをたくさん作っていたが、決められない。シリアもあまり引くのではなく、あたりも強かったから、あわやという場面もいくつもあった。
- 中盤でボールを失った時にカウンターを受け危ない場面があったところが、課題だと思う。ただ、攻撃のリズムは非常によかったし、中盤もよかった。あらはたくさんあるだろうが、やっと代表の目指しているところが見えてきたような気がした。
- 次は6月のキリンカップまで試合がなく秋にはアジア最終予選が始まる。戦力、層の厚みとも、これまでよりいい状態にあると思うから、いつどこまで調子を上げられるくかだろう。しばらく試合が少なくて、残念だ。6月まで楽しみに待とう。
月曜日, 3月 21, 2016
通訳ガイドの研修(東京)を受けてきた
- 2月に大阪で受けた通訳ガイドの研修。東京でも同じ研修があったので、東京でも受けてきた。大阪との違いは実習で回る観光地が変わるのと、講師が入れ替わるところ。今度の研修についても少し感想を書いておく。
- 1日がバスでの実習、他の日が座学なのだが、座学の日も3分の1が研修生がプレゼンをして講師がそれに対してコメントをつける形の実習になっている。10人あまりのグループでプレゼンの実習をやるのだが、その時の講師が幸運なことに、先日講演を聞いた谷田さんだった。実習生のプレゼンに対して指摘された点は、実習生がふれた日本文化などの内容について、その背景について説明を加えて、こういう説明を加えると興味深くかつ分かりやすくなるというように掘り下げ方を解説してくださったところだ。ある程度の人数の実習生を限られた時間で対応するため、話の方向性の示唆というぐらいの感じだった。バスでの解説の時には、もっと長い時間だったので、ある程度まとまったガイドが聞けた。例えば、建て替えを待っている国立競技場の前では、新競技場のコンペの顛末を話題にし、コンペで斬新なデザインのザハハディドの案が選ばれたのだけれど建設費を計算してみると、2billion dollarsを超えることがわかった。北京やロンドンオリンピックの場合は500million dollars(?)だったから、これはどうかということになった。森前首相、オリンピック組織委員会長は、「問題ないお金を惜しんではいけない」と言ったんだけど、安倍首相は、再コンペとした。というような話をされた。話に使った情報は、ザハハディドのデザイン、建設費の額とその大きさの目安、それに対する大会委員長と首相のコメント。この3つのうち前の2つは使いそうだけど、森さんと安倍さんのスタンスや対応を示すのは面白いところだ。きっと、建築などの設計等様々なプロジェクトの動向に関心のある人や政治家の言動の側面に焦点をあてると、話がいきいきとして弾みがついてくる。また、浅草寺の歴史についての説明では、漁師の兄弟が小さな仏像を見つけ、村長が自宅を寺に建て替えて供養したという後、勝海上人が来て、円仁が来てというあたりの話を、仏像が見つかったという話を聞きつけて都の偉いお坊さんが来て、次には、日本の仏教の最高の学門所のある比叡山延暦寺の一番偉い人が来て、お寺が整備されたというような、当時物知りの長老がしてくれるような感じの話にしてあった。また、旅行者にはしなくていい話として、研修生には、「当時は実際には朝鮮から来た技術者などが既にたくさんきており、その人達は自分用に小さな仏像等を持っていた。だから、そういうものがこんな形で拾われるということは起こり得ることであったらしい」という解説をしてくださった。こんな話は、歴史の専門家、研究家などの訪日客に、受けそうな説明だろう。
- 講師も素晴らしいが、研修生の質も高いと思った。これまで、通訳案内士の試験を受けようと学校では、ガイドそのものの経験をもった人にはほとんど会わなかった。ところがこの研修では、すでに日本語での添乗業務をされている方、10年以上も海外で育った帰国子女というように、プロではないがアマチュアとしては立派なガイドが務まる人もいた。そういう人は仕事を始めるため必要な資格として試験を通過し、仕事を始める一過程の訓練としてこの研修に参加している。私のように、能力を挙げて通訳ガイドの仕事のレベルに到達させることが目標ではないような感じがした。そういう人は、身につけたいろいろな実践的能力をもっているので、その技術、能力そのものが勉強になる。
- いずれにしても、密度の濃い体験だった。終わって2,3日、やっと日常に戻った気がする。
火曜日, 2月 23, 2016
通訳ガイドの研修を受けてみた
- 先週の木曜から日曜まで(2/18−21)、GICSS研究会(通訳ガイド&コミュニケーション・スキル研究会)の開催している新人通訳ガイド研修を受けてきた。「資格があるだけでは実務はできません。実務知識と使える技術を習得しましょう」とGICSSのホームページで紹介されている。通訳案内士資格をとっただけの私のような者にとっては実際にガイドをやろうとしたらどうしたらいいのか、戸惑うばかりというのが実情で、頼みの綱とも言えるような機会だ。
- 内容の濃い研修だった。講義(旅行業界専門用語、団体行動の先導、京都奈良ツアーの講義等)やガイドトークの演習があり、土曜日は朝から貸し切りバスで京都奈良の現場実習まで色々あってどんどん目先が変わる。知識を詰め込んだら、すぐアウトプットする機会がやってきてフィードバックされるので効率がいい。ついていくのが大変とも言えるが。
- 講師は、実際に活躍しているバリバリのベテランガイドの方達。日々トークを披露している方の話が面白くない訳がない。一日の講義で、少なくとも4、5人のベテランガイドが入れ替わり立ち替わり話をしてくれるのだから、これらの方達のガイド費用を考えると、途方もなく贅沢な環境での研修だと思う。現場研修で一緒に回って、ガイドする立場にたって磨かれたガイディングを体験すると、実際レベルのスキルに達するために相当場数が必要だろうと痛烈に感じられた。
- 最終日の午後に、コンペスタイルの実習があったのだが、事情で午前迄しかこの研修に参加できず残念だった。だが、東京でも同様の研修があり、3月に参加してみる予定なので、その時にはコンペにチャレンジしてみたい。
水曜日, 2月 10, 2016
日曜日, 1月 31, 2016
サッカーU-23代表、韓国に勝つ
- 試合では、中盤の運動量で韓国にペースを握られた感じで、2点のリードを許し苦しい展開。後半、浅野を投入してから彼のスピードを生かした裏へのパスが奏功して2点、矢島のヘッドもあり3-2で勝利。これ以上ないようなスカッとした逆転だった。
- 後半になって、飛ばしてきた韓国が体力的にきつくなってきたところへ、浅野の持ち味を生かすパスが決まった。手倉森監督の起用と選手の戦術の理解がマッチしたものだろう。
- 試合が終わって、すぐにインタビューに現れた手倉森監督が会心の笑みを浮かべていたのが印象的だった。途中までゲームプランが思い通りいかなかったが最後に、投入した選手が大活躍したのだから当然かもしれない。
- 韓国は、イラクやサウジと違って、中盤を早くつないで組み立てる。この点で、中東勢より韓国の方がチーム力はあるのじゃないかと感じた。今回は体力が持たなくなってから、日本の裏へのスルーパスが見事に決まったが、またこれからは韓国も日本の新しい特徴を知って裏へのスペースを消すような対応をとるだろう。日本の組み立てを早くできるよう、もう一段実力アップしてほしい。
- こういう試合は見ていて気分を高揚させる。最高のゲームだった。
木曜日, 1月 28, 2016
サッカー、U-23代表が面白い
- 現在男子サッカーオリンピック代表は、リオ五輪のアジア予選の準決勝でイラクを破り、本大会の出場権を得たばかりだが、チームの状態がすごくいいように見える。
- 絶対エースという感じの選手はいないけれども、毎試合印象に残るプレーをする選手が入れ替わっている。最近の試合では、原川、久保、豊川、中島のゴール。すべて印象が強い。自分達でリズムを作り出す力はそれほどないのかもしれないが、無理のないプレーを積み重ね、それぞれの持ち味を少しずつ出していく。特に、後半の終わりの方になって、体力的にきつくなって陣形に隙が出てくるようになると、フィジカル、メンタルともに充実している日本のものだ。
- 土曜日の韓国との決勝戦も楽しみだが、カタールでのチーム力の伸びを見ていると、リオでの本大会でどこまで活躍するか。かなり期待している。
土曜日, 1月 23, 2016
ブリッジ・オブ・スパイを見た
- 今年になってみる2本目の映画。シリアスなスパイもの等、あまり見ないのだけれど、米ソ冷戦の時代に捕虜の交換という難しい問題に立ち向かわざるを得なくなった弁護士の話。評判が良いようなので、始めてシニア料金を使って見た。
- ソ連のスパイを演じた俳優(マーク・ライランス)が良かった。静かな画家そのものでありながら、自分の役割を淡々とこなしている。本当のプロはこんな穏やかな人なのだろうと思われるような存在感を放っていた。
- トム・ハンクスは、アメリカの良心を体現するような弁護士を演じてさすがと思った。極悪非道のソ連のスパイを弁護するというすごい貧乏くじを引かされても、誠実に職務を務める。国を背負ってそのための仕事を成し遂げようとする人物(たとえスパイでも)の人権を尊重するという弁護士の務めを果たすというのは誠実というのでとはちょっと違う、その人物との信頼関係がないと本当にはできないということが、よく表せていたと思う。都合のいいところだけ民間人を利用しようとするCIA、国として表からできないことは、役人は逃げる。役人とはそういうものだろうと思いながらも、そういうところで、頑張る姿は切ない。
- ジェームズ・ドノバンという人は、知らなかったが、こういう人のこういう仕事にスポットライトを当ててくれてよかった。難しい国と国との問題に、個人的な信頼関係を支えに活躍する人がいるというのは、今の時代に必要な認識だと思う。
月曜日, 1月 18, 2016
トップガイド、谷田悟さんの講演を聞いた
- 先週の土曜日、谷田悟さんの講演会を聞いてきた。通訳ガイドの分野で長年活躍されてきた方ということなので、通訳ガイドの方はどのように活動されているのか、興味深く話を聞いた。
- 演壇の前に立たれた谷田さんは、にこやかでさすがにプロの接客業の方だと感じた。派手な感じではなくどちらかというと謙遜しながら、話を始められた。
- 通訳はしていたがガイドの仕事は、話を聞きに行ったら即現場に引っ張り出されて、見学のつもりが、途中から任されてしまって、大変だった等とお話しを始められた。お話しを始めると若々しく、だんだん熱がこもる話に思わず引き込まれた(68歳とのことだが、好奇心にあふれていて、話をされている印象としては50くらいにも感じた)。いくつも、印象に残る話があったがいくつかメモしておきたい。
- これまで頼まれた仕事を断ることは基本的になかったそうだ。最近仕事を断わったことがあって、その時、「そうですか」と言われて、はっと、「あ、断わってもいいんだ」と思った。最近断ることを覚えたと言われたのには、聞いてる方が驚いた。後に出てきたが、こうやっていろいろな仕事を引き受けていくうちに、受ける仕事が広がったということだ。
- 多彩な分野の仕事をされているが、精神医学、法廷、工学(材料工学、金属、表面処理)、---。すこしずつだが、いろいろな分野の説明が少しずつ聞けた。2,3挙げると、「刀の焼き入れの話」:マルテンサイト転移、体心立法格子から面心立法格子に変わる。その時体積が大きくなるので、まっすぐだった刀が特徴的な反りができる。---。 「火山の話」:確か朝日新聞のGLOBEの紙面だったと思うが、地震の規模、火山の噴火の規模を視覚的に表した特集を示されて、東日本大地震は最大規模の地震であったとか、20世紀最大の噴火はピナツボ火山の噴火で、1800年初めのインドネシアのタンボラ山の噴火は歴史上最大の噴火で世界中が寒冷化した。それより大きな噴火がイエローストーンだ。その後が世界最初の国立公園となった。「白川郷の合掌造り」:雪を落とすためにこのような構造にされた、と説明するが、それでは不十分。白川郷だけが、大雪が降るわけではない。合掌造りは2階、3階、4階まであって、人の住んでるのは1階で、2階以上は蚕がいた。蚕は手がかかる人工の種であるbombix moriで30分ごとに床を取り換えないといけなかった。すごく人手がかかる産業だった。「高山の酒造り」:酒はユニークな発酵をさせる。ワインはぶどうに糖を含むが、コメには糖がない。まず、糖化(saccharization)が必要である。ビール造りも麦から発酵させるが、完全に2段階に分けている。酒の場合は、同時に2段階を並行して進める。糖化がうんと進むと次のステップがうまく進まないから、小さく初めて足していく独自のやり方になっている。そのため発酵でできるアルコール含量が最大になる(16%だが、出来立ては20%になり、薄めている)。---。
- 自分の手で調べて納得したストーリーをもとに話をされるので、説得力が高く、熱がこもった話に思わず引き込まれた。こんな話をされたら、いろいろな分野の専門家も、興味をかき立てられて、ファンになるだろう。指名されるはずだ。
- 外国には、地方に行ってもvisitor centerがあって、そこにはまともな解説書が置いてある。日本は、新宿の都庁にいっても、パンフレットがまとめておいてあるだけ。まともに観光に対処しようという考えがなかった。
- 外国人に説明するのだから、こういう説明でこれくらいでいいだろうというような態度が観光のガイドに対する説明でも接するような気がする。谷田さんの話は、日本人でも、いやいろいろな分野の学者でも、好奇心にあふれたビジネスマンでも、興味を刺激すると思った。そのような話を準備するのは、本からというお話だった。あまり計画的に選ぶのではなく、ガイドした専門家のお客さんから著書をもらったりしたのを、しばらく置いておいてだんだん興味に従って読む。また、テレビでもよい情報を紹介した興味深いものがたくさんあるとおっしゃっていた。
- すごく自然体で、好奇心にあふれて、人間的に素晴らしい方であった。まだまだ長く活動していただきたいものだ。
火曜日, 1月 12, 2016
高校サッカー決勝、FKの得点は面白かった
- あけましておめでとうございます。
- 今年は外出の機会を増やす予定です。最近、頻度が少なくなっているブログ更新ですが、新しい話題をたくさん取り上げていきたいと思います。
- 昨日の高校サッカーの決勝。どちらもしっかりした技術をもっていて面白かったが、FKでのトリックプレーが面白かった。ペナルティエリア外側でゴールを狙う絶好の位置だった。守備側が作った壁はペナルティエリアの内側だったと思う。蹴る前に攻撃側が集まって相談していたが、何人か(4人ぐらい?)が手を組んでボールを見ながら後ろ歩きを始めた。ちょうど、守備側の壁に向かって攻撃側の壁が後ろ向きのまま向かっていく感じ。イチ、ニ、サン、シと声を出していたかどうかはわからないが、一緒に数を数えながら後ずさりしていった。その瞬間、キッカーが壁の上側をかすめてゴールを狙った。キーパーは横っ飛びで飛びついたが、ボールは手の先を抜けてゴール。
- 攻撃側の後ろ向きの壁が、キーパーの死角を作っていたと言える。それからもう一つ気づいたのは、ボールは守備側の壁の頭のすぐ上を通っていたことだ。つまり守備の壁を作っているメンバーがタイミングよくジャンプすれば頭に当てることができそうだったということ。守備の壁は足元を抜かれてもダメだから、ジャンプするタイミングを取るのが難しいが、攻撃側の作った壁によって、キッカーが蹴る瞬間を見ることが難しくなっていたのではないかと思った。つまり、守備の壁にとってもブラインドとなっていたように思った。
- このFKのやり方、流行るかもしれない。
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