木曜日, 9月 18, 2008

改めて納得、ヘッジファンドのまちがい

  • 伊丹空港に着陸する時、いつもとは反対に北から進入した。台風のせいで風向きがいつもと違っているのだろう。風も強く、着陸の時はだいぶ風にあおられた感じがした。
  • 飛行機では「21世紀の国富論」(原丈人)を読んでいた。この本では最初のところに、ベンチャーキャピタルの役割が書いてある。新しい技術の芽や革新的なビジョンをもっているファウンダーに資金や経営のノウハウを提供するもの。銀行などのリスクを好まない金融機関がなかなか融資をしてくれないからリスクをとるベンチャーキャピタルの存在意義があると教えてくれる。この辺りは一応理解しているつもりではあったが、次の認識がないとよくわかったことにならないと思った。そもそも研究開発を進める時に、失敗するリスク、資金回収までの期間の長さを支えるお金は借入金ではなく、内部留保を使うべきなのだ。こういわれるとまあそうだろうなとは思うが、この辺りをしっかり把握している人は本当に少ないのではないかと思う。
  • これがわかっていると、モノ言う株主の要求、ヘッジファンドがつける理屈通りに資産をスリム化し、内部留保を配当として吐き出してしまえば、企業はリスクが高くてもやらなければならない研究開発や、思い切った中長期の投資ができなくなり、先細りとなることもわかってくるはず。だけど、みんなわかってないと思います。
  • さらに、ソフトバンク、楽天はIT企業ではなく、誰かがつくった技術を利用してサービスを展開しているサービス業。IT企業は、サービス業ではなく、ソフトウェアという「知的工業製品」を作りだしているマイクロソフトやバーランドのような企業としている。
  • サービス業を成り立たせているのは技術である。新しい技術を開発する企業がなくなればサービス業においても新しい展開が望めなくなってしまう。誰もが、サービス行を目指すようになったら、その社会は危ない。
  • これらは、私の実感にフィットした。これからはサービス業だという言説は多いが、多くはモノつくりを経験していない人の言うことのような気がする。確かにサービス業を伸ばしていくという流れは理解するが、それでは先が---。といつもどこかで思っていたが、原さんはそこをズバッと言っている。

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