土曜日, 12月 22, 2007

谷島氏のプロジェクトマネジメント論

  • 谷島宣之氏の「改めて『プロジェクトX』から学ぶ」というBPnetの記事を読んだ。
  • 谷島氏が「プロジェクトX」を題材に、日本的プロジェクトの進め方だけではなく欧米で体系化が進められているプロジェクトマネジメントを考えるべきではないかという記事を書き、それに対して読者から反論を受けて進めた長い論考である。
  • 非常に興味深く読んだ。読者の反論として示された多くの論点は、私が聞いたプロジェクトマネジメントへの意見(反論)が含まれていた。谷島氏の反省として「欧米では、プロジェクトマネジメントはこんなに体系化が進んでいるですよ」と言いすぎて反発をかったしまった。その結果、言いたいことが十分に伝わらなかったということだった。
  • 谷島氏の指摘は面白い。日本が世界の中でもっともプロジェクトマネジメントに適した国民性を持っていたからプロジェクトマネジメントの体系化が遅れてしまった。汎用的な知識体系や各種の団体を通じてノウハウを共有しなくても、日本人は自己流で立派にプロジェクトをこなしてきたというのである。
  • であるからこそ、日本でのPJの進め方を批判すると、「そんな当たり前のことを書いているPMBOKやPMPで役に立つのか」みたいな感情を抱かれてしまう。そこで反省して、現在は「できる組織」(プロジェクト環境)を考える活動をしているそうである。今後の活動が楽しみである。

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