日曜日, 3月 02, 2008

自分は何物か思い出すこと

  • 「ウェブ時代5つの定理」(梅田望夫)を読んでいる。どこかで目にした、読んだ気がする文章が出てくるが、これだけ集められると圧巻である。この本で梅田さんが、アメリカで最初にした仕事がアップルの仕事だったことを始めて知った---なるほど、そうだったんだ。 先ほど読んだSteve Jobs言葉で10年前のことを思い出した。
  • (p153)  When I got back, Apple had forgotten who we were. Remember that“think Different”ad campaign we ran? It was certainly for customers, but it was even more for Apple. That ad was to remind us of who our heroes are and who we are. Companies sometimes do forget. Fortunately, we woke up. And Apple is doing the best work in its history.──Steve Jobs
  • 1997年、4月から私はUniv. of NorthCarolinaにVisiting Scientistとして留学していた。アメリカでは若い人も株を買っているのだと聞いていたので、研究室で一緒に仕事をしているテクニシャンの女性達に聞いてみた。「私はそういうのは苦手」と言う人もいたが、小額、お小遣い程度に持っている人はたくさんいた。またもってはいないが興味をもっている人が大半で、さすがにアメリカは違うと思ったものだ。
  • うーん、わかってると思ったのは、「マイクロインジェクション」を受け持っている背の高い女性、Kに聞いた時だ。「アップルの株はどう?」と聞いてみた。その頃は、アップルは生き残れるのか、CEO探しに難航しているらしいと噂されていた時期だ。「そうね、CEO次第ね」と、さらりと答えた。ボス(Oliver Smithies)はマックを喜んで使っていたが、ラボの多数派はWindowsだった。彼女も、アップルファンというわけではなく、冷静に見ているという印象だった。彼女も私も、そのCEO次第でこんなにも状況が変わるとは、まったく予想していなかったのは同じだったろう。
  • その後の、”Think different" Campaign。次の年、残念ながら日本に帰って日本で接することになったのだが--。あれは、自分達が何者か思い出すように、アップル自身のためにやっていたのだとは、深く納得できる話だ。
  • あのときのJobsのように、本当に大事なもの、「自分(達)は何者か」を思い出すこと。そこに戻ればこの道を進んでいいのかわかるはず。

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