1次リーグではドイツ、スペインを逆転で破り、決勝リーグでクロアチアと対戦して、日本の出来は良かったと思うが、あと一歩の詰めが出来ずに引き分け、PKで敗退となってしまった。
今回のW杯では、バックラインに大きな穴をあけられるというケースはあまりなく、中盤を支配されるかなり良くない展開ながら、ゲーム全体を通じて気持ちを保ってプレスから集中して得点に結びつけた。
どの選手も持ち味を発揮したと思う。
バックスでは、吉田は集中を保っていた。酒井、冨安は状態が万全ではなかったかもしれないが、安定した守備を見せた。板倉はこれから守備のキーマンになりそう。谷口がすごい効いているのは驚いた。
遠藤はやるだろうとは思っていたが、後半の皆が足が動かない時間になってもガチガチ当たって遠藤らしさを示していた。守田はプレーの信頼性が高かった。伊東、三苫は良い局面でボールがでさえすれば必ずビッグチャンスに結びつけるスーパーな選手であることを示したと思う。前田、浅野はスピードを生かしたプレスで相手を慌てさせただけではなく、得点も取ったのは驚きだった。
久保、鎌田は出来は悪くなかったが、決定的なチャンスを作り出すことはあまりできなかった。日本がもう少しボールを持つ時間を増やすことができるような展開ができれば、彼らが生きてくるはずだが。これは前田、浅野をトップに据える戦術がかかわるのかもしれない。南野も大迫のようなポストプレーを得意とするトップとコンビを組むのがやりやすいのではないか。
今回の日本チームは、スピードを特徴としたトップを置いて、ハイプレスを効かせるというかなり割り切った戦術となったので、見えなかった可能性がたくさんあると思う。これから新しい選手が今のメンバーに加わって、彼らが新しい戦術戦略を見せてくれるのが楽しみだ。